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西日本研修旅行 東京~九州をめぐる12日間 その5

バスで丸一日かけて水俣から広島(この旅最後の研修場所)に移動した学生たちは、翌11月20日に、広島平和記念資料館に足を運びました。
 最初に被爆体験伝承者である平岡佐知子さんからお話を伺いました。叔母である笹岡貞江さんの被爆体験を共有してくださいました。13歳だった笹岡さんが、爆心地から3.5km離れた自宅で被爆し、目撃した惨状、家族を失った痛み、戦争の絶望感について語られました。平岡さんはまた、コミュニティのリーダーであるアジア学院の学生たちにご自身の体験を共有できることを光栄に思うと、語ってくださいました。学生にとっても、有意義な体験となっていればと願います。

 その後、学生たちは資料館を見学し、展示物から深く学ぶ時間を持ちました。常設展示の一部のパネルが更新され、2023年に寄贈された品々の新展示も設けられていました(2025年10月⁻2026年2月まで)。展示の中には、家族を偲ぶためにこれらの品々を大切に保管してきた人々の物語や、資料館に寄贈し、その記憶がこれからも受け継がれるために、寄贈する意義があるといった心情が綴られていました。学生の中には、この日学んだことだけでなく、西日本研修旅行の行程で直面したあらゆる課題を思い返して、深く心を動かされた者もいました。

昼食後はアジア学院のスタッフ、山下の先導で平和記念公園を散策し、爆心地や原爆ドーム、平和大橋などの重要な場所を巡り、それぞれの場所で、戦争、特に原爆投下で命を落とした多くの方々のために祈りを捧げました。その日の締めくくりに訪れたのは慰霊碑でした。私たちの共通の願いは、世界中に平和が訪れ、戦争という悪が二度と繰り返されないことです。

 21日、学生たちは帰路に着き、道中、バスが故障するというトラブルに見舞われながらも、22日の夜遅く、無事にアジア学院へ到着しました。
この旅行を様々な形で支え、遠く、近くから祈ってくださった、お一人お一人に心より感謝申し上げます。どうもありがとうございました!