8月にアフリカを訪れた、アジア学院職員スティーブンが書く旅行記を、シリーズで皆様にお届けしています。
3週間以上にわたる旅も、ついに終わりを迎えました。ここまで読んでくださった皆さまに、心から感謝申し上げます。
それでは早速、最後のアフリカの旅へ出発です!
【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 24-26日目】
家路につく
ついに!アフリカでの3週間以上の滞在を終え、カイと私は日本に帰国する。「あっと言う間」という日本語が頭に浮かぶ。文字通り、「あっ」と言う間という意味だが、「瞬きする間」と訳した方がしっくりくる。しかし、なぜかその瞬きの間に、長い人生のエピソードを歩んできたように感じる。この旅行記では、この短い滞在の間にザンビアとマラウイの大地や人々について、私の目と耳と味覚が学んだことを、できる限り描写しようと努めた。特に、卒業生の「公式の仕事」だけでなく、彼らの日常生活からも、彼らが人々と共にいる、別の言い方をすれば、彼らが人々を愛している、些細で目に留まりにくい姿を引き出したいと思った。私が大切にしてきたこれらの物語を、皆さんにも楽しんで読んでいただければ幸いだ。
とは言え、まだ帰宅したわけではない。もう少し話は続く。”ここまで来る”旅と同じように、帰るまでの日数もまた、しわくちゃになった毛布のように、一つの流れに圧縮されているようだった。
マクドナルドの好意で、ヴェーと共に空港まで送ってもらい、そこでもう一人の卒業生に会った!マーティン(2013年アジア学院卒)は、マラウイのはるか北部、確かムズズの北の方で、働いており、とても今回の旅程には入れられなかった。仕事の関係で我々のいる地域まで来てくれたのだが、スケジュール的に30分ほどしか会う時間がなく、彼はこのためだけに空港まで出てきてくれた。要するに、今、彼が大きな農業関係の会社に勤めていることがわかっただけだ。もう少し詳しく聞くべきだったかもしれないが、いかんせん時間がなかった。
カイと私は、ここ数日間、高貴なもてなしをしてくれたマクドナルドと、ラジオに出演していないときもアニメのようなキャラクターを持つヴェーに別れを告げた!セキュリティチェックを通過した後、私たちは最後のフルティカーナ(Vol.8参照)2本でささやかな乾杯をし、両替できなかったクワチャの残りを「空港価格」の土産物に費やした。実を言うと、私もカイもスーツケースにフルティカーナのボトルを何本も詰め込んでいた。置いていくにはあまりにもったいない。ターミナルで、会議に参加していた2人に出くわした。その人たちは我々と同じ便で南アフリカを経由して、ジンバブエに帰るところだった。
私たちはヨハネスブルグで一泊しなければならなかったが、南アフリカ観光は空港と直結するホテルに限られていた。ヨハネスブルグは危険だという評判があり、南アフリカの友人から、同伴者なしで街に出てはいけないと忠告されていた。それでも我々は、めげずにターミナル内のレストランに向かい、食欲をそそる肉たっぷりの、最後のアフリカ料理を堪能した。私はポークにしたが、カイが選んだ素晴らしいステーキの記憶をどうにかして奪いたい。どうやら私は「カイと同じものを注文するのが吉!」という教訓をまだ学んでいなかったようだ。
翌日の朝食は、南アフリカの人気チェーン店「ウィンピー・バーガー」で食べた。いつかまた、南アフリカをちゃんと見に行きたい。空港での数時間が私の食欲を刺激した。この殺風景な金属の壁の向こうには、また別の冒険が待っていると感じた。
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キャセイパシフィック航空の飛行機に乗り込み、数本の映画を観た後、香港に到着した。残念ながら、東京行きの飛行機までに、メニュー701番の麺料理を食べる時間はなかった。
羽田空港は出発時よりもさらに混雑していた。パスポートゲートは入国観光客で溢れかえっていた。日本にとってはいいことだ!ここで私とカイは別れた。長旅の後、旅のパートナーと別れるのはとても妙な気分だ。一緒に過ごした時間と経験の絆は、別々の方向に向かって歩いていくというだけで解消するはずがないと感じるからだ。しかし、カイはアジア学院に戻り、私は家族のいる大分の家に帰るため、次の便に乗った。
正面のドアから家に入り、ソファに横になったとき、時間が8月26日の月曜日の午後にワープしていることに気が付いた。
読んでくれてありがとう。
また次の冒険まで…
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謝意
行く先々で、アジア学院の卒業生たちに温かく迎え入れてもらった。彼らは、自分たちの働くコミュニティに我々を紹介し、熱心に活動の様子を見せてくれた。我々はアジア学院の大きな家族の一員として、本当に大切にされていると感じた。特にニョンド夫妻に感謝したい。彼らは数日にわたり、我々を自宅兼事務所に滞在させ、ザンビア全土を車で案内し、ガイドブックに載っていないような名所を教えてくれた。また、我々を自宅に泊め、病気になったときも気遣い、心強いトヨタの車でマラウイ中の卒業生のところへ連れて行ってくれたマクドナルドにも感謝したい!
この旅は、卒業生たちの協力と惜しみない時間の提供なしには成功しなかっただろう!
また、アジア学院北米後援会(AFARI)の皆さんには、卒業生の地域会議を企画して頂き、カイの海外出張のスポンサーにもなっていただいた。勤勉な卒業生たちとの分かち合い、学び合い、連帯に溢れた豊かな旅だった。
文:スティーブン・カッティング(卒業生アウトリーチ担当)
旅の同行者:篠田 快(学生募集、採用担当)
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ごちそうになった食事の一コマ
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マクドナルド神父
シリーズ記事はこちら
Vol.19 【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 20-23日目 その1】
Vol.20 【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 20-23日目 その2】
Vol.21 【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 24-26日目】<== 今ここ!