「Peace from Food – 食べものからの平和」卒業生の食卓から ~番外編~

今回は番外編です。

本シリーズの第2回「2袋の食べもの」で取り上げたインドの卒業生、トーマス・マシューが、8月12日にアジア学院にて平和をテーマにした特別講演を行いました。
トーマス・マシューはほぼ毎年、8月6日の広島平和記念式典、8月9日の長崎平和祈念式典に参列するために来日します。彼にとって平和活動は、前回紹介した社会経済的支援と並んで2本柱ともいえる重要な活動です。


彼が平和活動に熱心に取り組むようになったのは1988年のアジア学院の研修がきっかけでした。西日本研修旅行で訪れた広島で原爆という歴史に触れ、被爆者の語りを聞いたことで、彼は母国インドの核保有について問題意識を持つようになりました。「核兵器は他の兵器と次元が違います。人類や自然を完全に一掃する力を持っているのです。」


帰国後、何とかしてインドの人々に被爆者の話を聞いてほしいと願い、1990年の8月には国で初めてとなる被爆者の招聘を実現しました。この活動は現在も続けられています。また、インドによる核実験後の環境や人体への深刻な影響についてのドキュメンタリーを作成したり、展示会やセミナーを開催するなどして、核兵器の危険性についての啓発も行ってきました。
「自分が所属し、育てられてきたコミュニティでの社会奉仕はとても大切です。しかし、いくら経済が発展したとしても、平和がなければそれは長続きしません。だから、社会奉仕活動と平和活動の両方に取り組むことが私の使命なのです。」


核兵器のない世界を想像できるか、という参加者の質問に対して彼はこう答えました。
「それは私の夢です。夢は叶えなければなりません。そのために働きます。若い世代を教育しましょう。被爆者の声に耳を傾けましょう。いつか、その日はやってきます。」

講演後、トーマス・マシューにも、「わたしにとって食べものとは?」への答えをステッカーに書いていただきました。

その答えは「Food is … Peace」
食べものとは、平和です。


「Peace from Food – 食べものからの平和」寄付キャンペーン
2025年8月1日(金)~9月20日(土)
▶ キャンペーンサイト:ari.ac.jp/donate/peace2025

文、写真・江村 悠子

シリーズ記事はこちら

【「食べものからの平和」卒業生の食卓から ① — 序章】

【「食べものからの平和」卒業生の食卓から ② 】

【「食べものからの平和」卒業生の食卓から ③ 】

【「食べものからの平和」卒業生の食卓から ④ 】

【「食べものからの平和」卒業生の食卓から 番外編 】← 今ここ

【「食べものからの平和」卒業生の食卓から ⑤ 】

男子寮・ゲストハウス

学生とボランティアは男女別の寮で暮らしています。共用の談話室やキッチン、シャワー、洗濯機があります。Wi-Fiは使用できません。

鶏舎

平飼いの鶏小屋と育雛舎があります。400羽以上の鶏を飼育し、年間80,000個以上の卵と約1トンの鶏肉を生産しています。

豚舎

学生は様々な養豚技術を実践的に学びます。発酵床タイプとコンクリート床タイプがあり、糞尿はバイオガスや肥料に利用されています。

山羊舎

山羊のミルク(年間200リットル以上)や肉は食用に、糞尿は肥料に利用しています。山羊は日中は放牧場でのびのびと過ごします。

森林

キャンパス周辺の森林では薪や木炭用に間伐を行い、農業に使う落葉等の有機資材を集めます。

2.5ヘクタールの農地で約100種類の野菜・作物を農薬や化学肥料を使わずに栽培しています。コミュニティが共に学びつつ自給自足の生活を続けるため、皆で畑を管理しています。

水田

キャンパス内外の水田で米の栽培を行っています。アイガモを使った除草や施肥など、有機稲作法の向上のためにさまざまな手法を研究しています。

ワークショップ

修繕やリサイクルのための施設で、機械、溶接、木工関係の道具、材料が置いてあります。

ミキシングルーム(飼料配合舎)

手作業や機械を用いて家畜用の飼料を作っています。品質と持続可能性を高めるために日々奮闘しています。

管理棟

管理棟1階には受付と事務室、2階に職員室、校長室があり、隣接してファームショップ(農業研修棟)があります。

ARIショップ

アジア学院の農産物や加工食品、書籍、卒業生の国の民芸品等を販売しています。

ファームショップ(農業研修棟)

学院の農作業の中心であり、教室や農具・農業資材置き場を備えています。作物の乾燥保管も行います。

オイコスチャペル

100年前の農家の古民家を改装した礼拝堂です。毎日の朝の集会はここで行われます。その他黙想や対話、ゴスペルクワイヤの練習等に使われ、コミュニティに開かれた空間です。オイコスとはギリシア語で「ホーム」を意味します。

マナハウス(食品加工棟)

クッキーやジャムなどの加工食品の調理と保存を行う施設です。一階は鶏の食肉処理施設になっています。

養魚池

食用および農用に魚を飼育しています。

クリスマス・ウィンターキャンペーン 2025
Christmas and Winter Donation Campaign