「私は個人的に、私たちは宗教にかかわらず、みなキリストの似姿に創造されたと信じています。」
こう語るのは、リベリアの農村地域で、休みなく平和のために立ち働く牧師、アルフレッド・ダマコ・ラミー(通称・フレディ)氏です。
フレディは、フォヤ市に多く住むキッシ族の出身で、植物を育てたり、牛を飼育したりして生計を立てています。彼は、農村地域でキリスト教の宣教活動をしつつ、養豚の導入などを進め、寡婦やシングルマザー、貧しい家族の生活向上を目指しています。彼の働いている諸地域では、長年、土地争いと民族間の紛争に悩まされてきました。いくつかの地域では、キリスト教徒とイスラム教徒が共存しています。ある争いが起きた時、彼は立ち上がり、双方のグループが平和的な解決を見出すまで調停し、地域の人々の信頼を得たのです。それでもこのような問題が表在化し続ければ、その地域で働く上で、大きな困難を極めるとのことです。
彼は、農業や教育だけでなく、紛争解決や平和構築に関する知識も深めたいと考えています。彼の夢見る、農村地域の権利・能力の向上の対象は、農業に留まらず、学校教育や医療機関、様々な種類の農場を広く含んでいます。そうすることで、全ての地域の人々が様々な分野で活躍できるからです。
送り出し団体:リベリア・ヴォインジャマ福音教会
ロファ郡にあるリベリア・ヴォインジャマ福音教会は、2006年より、地域社会にキリストの福音を宣べ伝え、能力開発と農業開発を通して、人々の権利や能力を高める活動を始めました。近年では、養豚事業を通して、寡婦やシングルマザー、貧しい家族が子供を学校に通わせたり、持っていた農場の規模を広げたりすることができました。
教会が直面しているのは、地域の若者の問題です。数が不足しているわけではありません。彼らを収容できる大規模な設備と、自立、サーバントリーダーシップ、サステナビリティに関する教育が必要とされています。教会は、フレディが、アジア学院の研修を通して、農業指導者として成長し、地域の若者の権利や能力を高めることを期待しています。