14日の夜に大阪に着き、大阪YMCAの歓待を受けた学生たちは、15日、3つのグループに分かれて、フィールドトリップを行いました。
一つのチームは生野区の大阪コリアタウンを訪問し、在日コリアンの方が直面している差別問題について学びました。これは少数派の人々やアイデンティティについて考え直す機会となりました。ガイドの方から直接体験談を伺えたことも、有難いことでした。こうした問題が存在していること、そして日本社会にどのような形で表れているかを知り、多くの学生が驚いていました。
大正区を訪問したチームの主要テーマも、差別問題でした。学生たちは、大阪で暮らす沖縄出身住民が直面する苦難を知り、心を痛めました。皆、沖縄出身者が日本人とどう異なるのか、なぜ受け入れられないのか、なかなか理解できずにいましたが、実際の体験談を聞き、三代目の沖縄出身の住民が沖縄に戻ることもまた、差別を生じうることをうかがい知ることができました。
最後のグループは西成区を訪ねました。学生たちは日本のリアリティを知り、衝撃を受け、特に、女性と子どもが最も弱い立場に置かれていることを知りました。また、貧困の連鎖と、構造的・文化的要因によってそこから抜け出すことがいかに困難であるかについても議論がなされました。
3つのグループにはすべて、大阪YMCA学院のボランティアと通訳者が同行しました。学生たちは、大阪に住んだり、通学したりしていても、これらの問題を知らなかったと話しました。
大阪YMCAは2032年に150周年を迎えます。その準備として策定されているビジョン150では、「『出会い』と『語らい』をデザインする」ことを重要視しており、このフィールドトリップは、それを体現していると感じました。共に学ぶことで、私たちは社会問題を解決しうる様々な方法を模索することができます。
翌日は日曜日で、学生たちはそれぞれのホストファミリーとともに、教会や大阪の観光名所を訪れました。奈良まで連れて行ってもらった学生もいました。夕方には、ホストファミリーに涙ながらに別れを告げ、門司港行きのフェリーに乗船しました。




