【学生紹介】ノミ(パキスタン)

2024年度学生 (パキスタン)

「家畜飼育を確立したいです。女子教育の一環として、私達の牧場で実践的な経験をさせながら貧困削減のためのプロジェクトを行うというビジョンがあります。」
ノヤン・ソヘイル(ノミ)は、サミュエル記念財団の副代表として、パンジャーブ州南部のカネワル地区にあるサンバル女子高校の運営と農場管理を担当しています。この学校は村の少女達に無償で教育を行い、5年生以降は裁縫や編み物などの職業訓練も行っています。この農村部では、貧しい家庭は金持ちの地主が所有する土地で、債務労働者として働いています。コミュニティの課題としては、男女不平等、水不足、土地争い、宗教的・政治的緊張があります。
ノミのリーダーシップ能力は、3年間、所属団体で働く中で強化されてきており、教育こそが貧困を克服する鍵だと信じ、村の問題の解決策を模索するため、日々対話を重ねています。大切にしていることは、倫理的な意思決定、信頼性、前向きな職場風土などです。自発的で粘り強く、人助けが大好き—キリストと共に歩む父親の姿に触発されたノミは、情熱を持ってコミュニティのために働いています。
アジア学院では、資源の管理、効果的な農業技術、開発途上の地域に適した技術を学びたいと考えています。コミュニティの問題をより効果的に分析できるようになることと、学校で飼育する家畜にヤギを加えることを目指しています。また、自分の伝道活動や文化について分かち合いたいと願っています。

送り出し団体:サミュエル記念財団
サミュエル記念財団は、ノミの父親であるソヘイル・サミュエル・ナシームが、アジア学院の1977年の卒業生であるサミュエル・ナシームを記念し、2004年に設立しました。サンバル女子高校の事業を通じて、差別なく、恵まれない農村部の少女達の権利や能力を高めることに焦点を当てています。将来、母親となる少女達を教育することで、彼女達が家族を教育し、社会に変化がもたらされると信じているからです。同校は、栄養失調と闘う術を少女達に身に着けさせるために、授業内容に動物の飼育と野菜の栽培を加える予定です。財団は、アジア学院の研修を通じて、ノミが将来の代表として子ども達に焦点を当てた地域開発計画を率いる準備を進めています。