
〒329-2703
栃木県那須塩原市
槻沢442-1
“今日の校長”
旧日本軍により英兵捕虜となった人たちやその家族と日本人の和解に尽力してきた英国在住の恵子ホームズさんをお迎えして、彼女の30年に亘る和解の旅路についての話を聞きました。恵子さんの来校は今年が3回目ですが、戦争によって固く閉ざされた多くの人の心が、神様と共に歩む恵子さんの歩み寄りによって癒され、憎悪や憎しみから解き放たれて、人生が大きく変わっていくという証(あかし)は、何度聞いても、奇跡は起こるという希望を私たちに示してくれます。
恵子さんの活動は英兵捕虜に関係する人々だけに留まらず、インド、シンガポール、インドネシア、フィリピンなど、旧日本軍の侵攻や支配によって影響を受けたアジアの多地域に及んでいます。アジア学院にはそういった地域からの学生が多いので、恵子さんの話の最後にはいつも、そのアジア地域の人々に対する心からの「謝罪」の時が持たれます。今年も私を含む日本人のメンバーが心からの謝罪の気持を示すことができたことに感謝をしています。恵子さんは、毎年秋に3ヶ月ほど日本で証をするツアーを行っています。関心のある方は次の連絡先にお問い合わせください。アガペワールド日本事務局
藤田宏二郎(フジタ コウジロウ)[email protected] TEL: 080-5016-4687
今年の8月、アジア学院の職員が、アフリカのザンビア、マラウイを旅して、計23名の卒業生を訪ねました。
そこで、スティーブンが書く旅行記を、シリーズで皆様にお届けしています。
いよいよ今回から本編に突入です。ザンビアに着くまでの長い長い道のりを、二人と一緒に辿ってみましょう。
それでは早速、アフリカの旅に出発です!
【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 1-2日目】
ザンビアへの道のり
この最初の旅行記では2日間のことをまとめて記そうと思う。というのも、この2日間が長い1日のように思えたからだ。
4回のフライトで複数のタイムゾーンを横断し、時間と空間はまるで分厚い毛布のようにぎゅっと圧縮された感じだった。
私は羽田空港で、心強い旅のパートナー、カイと合流し、アジア学院のみんなからアフリカの卒業生へと託された、様々なお土産の重量を確認した。
コロナ禍に空っぽだった空港とはうって変わり、セキュリティと入国審査には長蛇の列ができていた。
実は私の、大分からの最初のフライトが遅れていたため、私たちがゲートに到着した時には、すでに人々は搭乗を始めていた。
我々は、まず香港を経由し、トランジットに十分な時間があったので、カイの友人に勧められた素晴らしい牛肉の麺料理を堪能した。
食べてみたいと思った人のために記しておくが、「Masatoレストラン」のメニュー701番だ。
それから次の飛行機に飛び乗り、ヨハネスブルグまで12時間のフライト(ちなみに、その前のフライトは3時間半だった)。同じ列に座ったのは中国から来た若い女性だった。広州の南方大学で英語と異文化コミュニケーションを教えているという。
カイは彼女にアジア学院のことを話し始めた。彼女は非常に興味を持ってくれて、ボランティアとして参加したいとまで言ってくれた!
幸運なことに、ヨハネスブルグでの地域航空会社エアリンクへの乗り換えはスムーズで、お腹を空かせた二人の旅人は、ブライという地元の肉料理に、クロック・マダムというフランス生まれのお洒落なトーストを添えた豪勢なランチにありつくことができた。
乾燥したボツワナを1時間半かけて横断した後、私たちはついに目的地であるザンビア・リビングストンに到着し、満面の笑みを浮かべた2023年の卒業生ジォフリーの出迎えを受けた。
広々として清潔なこの町は、ザンビアの人々にとって魅力的な観光地で、大金が動く町として珍重されている。最大の魅力は、轟音を響かせるビクトリアの滝で、偉大なるザンベジ川が断崖絶壁を越えて流れ落ちる1,500mにわたる急流のカーテンだ…というのが私の期待だったが、これについてはまた後ほど。
リビングストンとビクトリアの滝
私たちはまず、傾斜のある藁葺き屋根を持ち、アフリカン・アートで彩られたンゴマ・ザンガ・ロッジに到着した。
それから、マラリアの薬やSIMカードなどの必需品を買いに出かけた。良くあることだが、私の携帯電話ではそのSIMカードが使用できなかった。しかし、これもデジタルデトックスの良い機会だと受け取った。
ジォフリーがドライバーを手配してくれた。彼の名前はメビンと言い、トンガ語とロジ語の2つの現地語を話す。ザンビアには72の部族があり、それぞれが独自の言語と伝統を持っているので、2,3言語しか話せない人を見つける方が難しい。
メビンは、この町がいかに観光業に依存しているか、そして観光客がいかに地元の人々よりも優遇されているかについて話してくれた。例えば、プロのドライバーの立場で、もし誤って白人を轢いてしまったら、最高で25年の刑に処される。相手が黒人なら罰則は10年で、交渉も可能である!
ザンビアについてもう少し述べておく。ほとんどのゴミは、住民がそれぞれの家の近くで燃やすか埋める。市は市場のゴミは回収するが、その能力は街全体のゴミの量をカバーするには十分ではない。カイがこのことを訪ねたのは、責任あるゴミ管理は世界的にも大きな課題だからだ。
ザンビアは今年、深刻な干ばつに見舞われ、これまでに一種類の穀物が全滅し、いくつかの地域で飢餓が発生している。ザンビアの主な電力源は水力発電だが、最近の河川の水位はタービンを動かすのに十分ではなく、ロードシェディングと呼ばれる、電力会社が電力供給を一時的に遮断することによる停電が発生している。
この干ばつは、一般的にエルニーニョ現象の影響だと言われているが、そのせいで壮大なビクトリアの滝も大人しい。そのとどろきが遠くまで聞こえることはなく、レインコートが必要なほど濃い霧もないので、当分の間は立って眺めていられる。有名な水の「カーテン」は狭い滝に幾筋にも分かれ、その間にむき出しの岩が見られる。しかし、それでも目を見張る光景である。私は、この滝が再び輝きを取り戻す日を想像した。
この辺りではアドベンチャー・ツーリズムも盛んだ。世界でも有数の高さを誇るバンジージャンプや、ジップライン、渓谷ブランコ、カヤック、滝のすぐ間際にあるデビルズプールでの水泳などを体験したいなら、ここはうってつけの場所だ。
暗赤色の太陽がアフリカの大地にゆっくりと沈み、夕闇が訪れた。
時差ぼけの影響もあり、私たちは早めにホテルに戻ることにした――アフリカ式に手で食べるザンビア料理の店に立ち寄ってからの話だが。
様々な肉や野菜が、トウモロコシの粉から作られた「シマ」(フフやウガリなどアフリカ全土で様々な名前で知られる)と共に出された。この辺りではホワイトコーンが主な材料だが、キャッサバやタカキビなど他の種類の粉で作ることもある。
この説明でこの料理が何なのか全く理解できない人は、写真を見てほしい。でも、一番のおすすめは実際に行って食べてみることだ!
さて、今日残る仕事は地ビールをぐいっと飲んで、ふかふかの枕とデートすることだけだ。
おやすみなさい。
文:スティーブン・カッティング(卒業生アウトリーチ担当)
旅の同行者:篠田 快(学生募集、採用担当)
シリーズ記事はこちら
10月28日と29日、アジア学院(ARI)で学生たちに向けたバイオガス・ワークショップが開催され、埼玉県小川町のエンジニア兼有機農家である桑原さんが講師を務めました。
このワークショップは、学生たちが6月に桑原さんの農場を訪問し、バイオガス技術について学んだことを踏まえたフォローアップのセッションでした。
ワークショップ中、学生たちは家畜の糞を処理して再生可能エネルギーを生成する方法を学び、持続可能なエネルギーの代替手段としての可能性が示されました。
桑原さんは、プラスチック製のバイオガス・チャンバーの使用方法を実演し、このプロセスが土壌の健康を促進する有機液体肥料を生産すると同時に、クリーンエネルギーを提供する仕組みを説明しました。学生たちは実践的な知識とバイオガス技術の体験に感動し、ワークショップを楽しんでいました。
8月1日から26日にかけて、アジア学院の職員であるスティーブンとカイが、アフリカのザンビア、マラウイを旅して、計23名の卒業生を訪ねました。
そこでスティーブンが書いた旅行記を、シリーズで皆様にお届けしたいと思います。
文章を通して、アフリカの空気や匂い、味、人々の息づかいを感じ、現地で生き、活動するアジア学院の卒業生達の姿を、より深く知って頂けたらと思います!
第一回目は、旅の目的や概要についてお伝えします。
【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 序章】
8月1日~18日:アジア学院の卒業生に会うことを目的としたザンビア、マラウイの旅
8月19日~24日:アジア学院の卒業生による地域会議
マラウイ・ムポネラにてECHO東アフリカ主催の農業会議と同時開催(後援:AFARI- アジア学院北米後援会)
これはアジア学院の勇敢な職員2名が、現地に生きるアジア学院の卒業生に会うことを目的として、3週間以上かけてザンビアとマラウイ全土を旅した記録である。
卒業生の働くコミュニティの美しさも苦悩もこの目で見て、より正しく理解すべく、我々は現地に赴いた。アジア学院の卒業生たちがどのように人々と関わり、どのように学びを国で生かしているのかを知るために。
これは、当校の教育内容を草の根の農村指導者のニーズに合ったものに保ち、コミュニティに奉仕する指導者を育成するという我々の使命を果たすために、必要不可欠なことである。
皆さんもご存知のように、人々や文化の奥深いところまで知るためには、そこに身を置いて、ヤギの煮込み料理を食べながら、あるいはアフリカを横断する長い車の旅の道すがら、会話を交わすことが一番だ。
このような個人的な交流は、アジア学院と卒業生の関係を強め、地域の卒業生間のネットワークも強固なものにする。さらには、「卒業後」の姿を知ることは私たちの仕事に活力を与え、モチベーションを高めてくれる。
この旅行記を読んでいるあなたも、我々と同じ立場で、アジア学院がこの世界でやっていることは本当に意味のあることなのだという興奮を味わってほしいと願っている。
文:スティーブン・カッティング(卒業生アウトリーチ担当)
旅の同行者:篠田 快(学生募集、採用担当)
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Vol.0 【アフリカ 卒業生を訪ねる旅 序章】 <== 今ここ!
“今日の校長”
季刊「礼拝と音楽」第203号(日本キリスト教出版局 2024年10月発行)に「神と土と人の交わるところ」と題した私の文章が掲載されました。今号は「創造と環境」特集ということで、現場からのエッセイをとの依頼でした。アジア学院は神と土と人が交わる唯一無二の「環境」だと紹介し、その独特の環境の中で、「私たちは「人間同士ともに生きるための努力」を惜しまず、変革と創造とが豊かにのびやかに自由に行われていくことを願います」と結びました。多くの衝突、混乱、対立が同時多発的に起きているこの世の中で、このことを本当に切に願っています。
チーズとホエイの祭典 (@cheese.and.whey_festival) • Instagram photos and videos
全国のチーズ工房や人気料理店が那須に集結。チーズとホエイの美味しさを味わい尽くす2日間をお届けします!
【チーズとホエイの祭典 vol.2】
日程:11月3日(日)、4日(月祝)
時間:9:00〜16:00(食事の提供は10:00から)
入場:無料
場所: @goodnews_nasu
昨年約4,000人が来場した、チーズとホエイをまるごと楽しむイベント「チーズとホエイの祭典vol.2」開催決定! | 株式会社チーズ工房那須の森のプレスリリース
三連休の最後に、皆さまよろしければお出かけください。
先週の金曜日、アジア学院では毎年恒例のサツマイモの収穫を行いました。この日は晴天に恵まれ、学生、職員、ボランティアたちが一緒に畑で作業をしていると、皆気持ちが盛り上がり、コミュニティがひとつになり、今シーズンよく育った鮮やかな紫色のジャガイモを掘り起こすのを楽しみました。
一日中、笑いとチームワークが畑にあふれ、収穫は実り多く楽しいものとなりました。
毎年恒例のこのイベントは、食料を育てる上でのコミュニティとチームワークの大切さを皆に思い起こさせます。一日の終わりには、コミュニティ皆で労をねぎらい、収穫の喜びを分かち合いました。
“今日の校長”
久しぶりの投稿となります。10月はアジア学院最大の催し物である「収穫感謝の日」に加え、多くの特別講師の方に来ていただいて授業をしていただきました。私も多くの場所に呼まれ講演をさせていただきました。遠くは新潟県新発田市の敬和学園大学、青山学院大学(相模原キャンパス)、山梨県は甲府市の山梨英和大学まで足を伸ばしました。オンラインで恵泉女学園大学の2年生対象の授業も行いました。テーマは「サーバント・リーダーシップ」や「土からの平和」。明日は県内上三川町生涯学習センターの公開講座で「共にいきる社会を目指して」と題して話をさせていただきます。来月は名古屋市の金城学院大学(写真は金山愛子学長(右)と下田尾治郎宗教部長・教授(左)と)
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