今週アジア学院では、ゲスト講師として鎌田陽司さんをお迎えし、「ローカリゼーション(地域化)」と地域の価値についての講義が行われました。学生たちは、伝統的な文化や共同体の良さ、そして現代の開発に伴う課題について考える時間を持ちました。課題には、環境破壊、地域経済の弱体化、家族や文化のつながりの喪失などが挙げられました。
講義ではさらに、経済的グローバル化の問題点にも触れられました。たとえば、不安の増加、気候変動の加速、資源の無駄遣いなどがその一例です。鎌田さんは「漏れたバケツ」という比喩を用い、地域経済がどのようにして外部への依存によって力を失っていくかを説明しました。燃料や機械、医薬品、さらには海外の教育など、外部にお金が流れてしまう「漏れ」が地域の力を削いでいきます。
講義では、これらの「漏れ」をふさぎ、地域内での自立や伝統的な知恵を活かすことの重要性が強調されました。学生たちは、持続可能で回復力のある社会のために、今自分たちにできることを考える貴重な時間を持ちました。

