南インド 13日目

2025年 2月17日 月曜日


シートベルトを締めて

今日の任務は、チャンナッパ(2006年アジア学院卒業生)に会うために北のチクマガルール地区へ向かうことだ。道中は平穏そのもので、ワジードの完璧な運転に感謝した。海外旅行において、風変わりな病気にかかることや虫刺され、ニシキヘビに飲み込まれることへの恐怖はあるだろうが、最も危険なのは交通である。だから私は、他の人が誰一人していなくとも、運転手の気分を害すことになっても、いつもシートベルトを着用する。時折、運転手がこちらを向き「私を信じられないのか?」と聞いてくることがあるが、私はこう答えることにしている。「あなたのことは完全に信頼している。心配なのは、道路にいる他のすべての人たちだ。」 ワジードが気を悪くすることはなく、彼自身もシートベルトを締めていた。

出発前、我々はムトゥの甘いパパイヤを切り分け、朝食にした。また、私のために特別に用意された地元の料理「クールギー・マサラポー」もいただいた。これはクールグ地区のポーク(Coorgi Pork)という意味であり、コーギー犬(Corgi Dog)とは一切関係がない!世のコーギー飼いの皆さんのために、念のため書き添えておく。

農地や細長いココナッツの木立ちを駆け抜けながら、ロイは「現在CORDは資金不足に直面していて、活動と資金調達のための数年にわたる計画を練っている最中だ。」と話してくれた。また、彼はインドで「物乞い」が違法になったことも教えてくれた。観光客がどこに行っても物乞いに追い回されるという話を何度も聞いていたので、これには驚いた。しかし、ここでの日々を振り返ってみると、物乞いには一人として出会っていないことに気づいた。ちなみに、物乞いの話は資金調達の話とは無関係だ。この話題が出たのは、サリーを纏い、ヒンドゥー教の絵柄を施されたウシを連れて歩きながら、そっと私に手を差し出してきた二人の女性に出会ったからである。

チクマガルールへの道

ココナッツとサトウキビ

お茶を飲むために立ち寄った際、ココナッツ売りを見つけたので、我々はそれぞれ一つずつ飲んでリフレッシュした。ココナッツスタンドの隣には、サトウキビの汁を搾る立派な機械があり、ライムを添えて提供されていた。あまりに美味しそうだったので、ドライブ中に飲み物を摂りすぎる危険を承知の上で注文した。また、私の希望で「チョンブ」も購入した。チョンブはスチール製の水入れで、インドの家庭ではごく一般的な品だが、非常にエレガントな形をしている。

道中の注目すべき光景としては、時折見かける「ドクロマーク」の看板がある。あれが一体何の警告なのか気になるところだ。サリーを着た女性たちが、バイクの後ろに横座りし、膝の上に赤ちゃんを乗せてバランスを取る技術には感銘を受けた。全身ブルカを纏い、ヘルメットとゴーグルをつけてバイクを運転する女性たちも同様だ。多くの農民がトウモロコシの収穫に精を出しており、新鮮なニワトリが欲しければ、羽も鳴き声もついたまま手に入る。というのも、彼らは道路脇に積み上げられたケージに入れられて、生きたまま売られているからだ。

目的地に近づくと、ロイとワジードはおよそ5分おきに道行く人々に道を聞き始めた。GPS付きのスマートフォンを持っているにもかかわらず、彼らは「人間ナビゲーション・モード」の方が快適なようだった。その気持ちはよく分かる。

ココナッツジュースの店
…そして、サトウキビジュースの店も

2,000体の石彫

チャンナッパの勧めで近くのホイサレスワラ寺院に立ち寄ったが、行って正解だった。壁のいたるところが、2,000体を超える手彫りの石像で埋め尽くされている。12世紀にどうやってこれほどのものを作り上げたのか。現代のエンジニアや職人でさえ、その手法を知らないことが多いという。ガイドが「この寺院の建設労働はマハラジャに無償で捧げられた。」と言っているのを耳にしたが、私はそれを話半分に聞いておいた。自分でガイドを雇うのはもったいなかったので、屋内で音がよく響くことをいいことに、他人のガイドの説明を盗み聞きして、一つ二つ知識を得た。

ホイサレヴァラ寺院にて 上半身裸で礼拝するヒンドゥー教徒の男性たち
写真中に、何体の石彫りの像を見つけることができただろうか?

チャンナッパとチトラ

チャンナッパの家に到着した頃には、すでに辺りは暗くなっており、玄関は花輪で飾られていた。我々は温かく迎え入れられ、「ラギ・ムッデ」の温かい食事を頂いた。何でできているのか正確には分からないが(おそらく雑穀の一種)、球状でカレーとの相性が抜群だ。疲れのせいか、あるいは小さいグラスでいただいた地元のウイスキーのせいか、その晩のメモはあまり残っていない。家族写真に囲まれた居間で敷物の上に座り、和やかな会話(聞き取れたのはごく一部だが)を楽しみながら食事をした、あのリラックスした雰囲気をよく覚えている。

チャンナッパの妻、チトラヴァティ(愛称はチトラ)がスプーンを差し出してくれたが、私は使わなかった。彼女は地元の文化に従って我々と一緒に食事をしたが、その存在感は強く、快活だった。彼女も夫と同様に地元のコミュニティに関わっており、台所の整然と並んだ調理器具の横に貼られたポスターから察するに、若い女性たちに料理や家事のスキルを教えているようだった。

ふとした時に、彼女がココナッツオイルを取り出し、ロイ・デイビッドの髪に塗り込み始めた。私が興味深そうに眺めていると、彼女が私にもやってくれると言ったので、お願いした。結果、私の髪の色は濃くなった。

花輪が飾られた玄関先にて チャンナッパとチトラ

男子寮・ゲストハウス

学生とボランティアは男女別の寮で暮らしています。共用の談話室やキッチン、シャワー、洗濯機があります。Wi-Fiは使用できません。

鶏舎

平飼いの鶏小屋と育雛舎があります。400羽以上の鶏を飼育し、年間80,000個以上の卵と約1トンの鶏肉を生産しています。

豚舎

学生は様々な養豚技術を実践的に学びます。発酵床タイプとコンクリート床タイプがあり、糞尿はバイオガスや肥料に利用されています。

山羊舎

山羊のミルク(年間200リットル以上)や肉は食用に、糞尿は肥料に利用しています。山羊は日中は放牧場でのびのびと過ごします。

森林

キャンパス周辺の森林では薪や木炭用に間伐を行い、農業に使う落葉等の有機資材を集めます。

2.5ヘクタールの農地で約100種類の野菜・作物を農薬や化学肥料を使わずに栽培しています。コミュニティが共に学びつつ自給自足の生活を続けるため、皆で畑を管理しています。

水田

キャンパス内外の水田で米の栽培を行っています。アイガモを使った除草や施肥など、有機稲作法の向上のためにさまざまな手法を研究しています。

ワークショップ

修繕やリサイクルのための施設で、機械、溶接、木工関係の道具、材料が置いてあります。

ミキシングルーム(飼料配合舎)

手作業や機械を用いて家畜用の飼料を作っています。品質と持続可能性を高めるために日々奮闘しています。

管理棟

管理棟1階には受付と事務室、2階に職員室、校長室があり、隣接してファームショップ(農業研修棟)があります。

ARIショップ

アジア学院の農産物や加工食品、書籍、卒業生の国の民芸品等を販売しています。

ファームショップ(農業研修棟)

学院の農作業の中心であり、教室や農具・農業資材置き場を備えています。作物の乾燥保管も行います。

オイコスチャペル

100年前の農家の古民家を改装した礼拝堂です。毎日の朝の集会はここで行われます。その他黙想や対話、ゴスペルクワイヤの練習等に使われ、コミュニティに開かれた空間です。オイコスとはギリシア語で「ホーム」を意味します。

マナハウス(食品加工棟)

クッキーやジャムなどの加工食品の調理と保存を行う施設です。一階は鶏の食肉処理施設になっています。

養魚池

食用および農用に魚を飼育しています。

クリスマス・ウィンターキャンペーン 2025
Christmas and Winter Donation Campaign