50th Anniversary of
the Asian Rural Institute

Version 0.0.2 Edited 2023.02.10. (Sat)

アジア学院創立50周年のご挨拶

「ヨベルの年」を祝う!

アジア学院理事長 山本俊正

 

 アジア学院は今年、創立50周年を迎えます。アジア学院を創立した高見敏弘先生、土台を築き上げられた多くの先達の方々、その願いを受け継ぎ、今日までご尽力、ご支援をしていただいた関係者の皆様に深い敬意を表し、感謝する次第です。海外に住む卒業生共々、これまでの50年を皆様と共に喜び、祝いたいと思います。
 旧約聖書には50年が「ヨベルの年」(Year of Jubilee) と呼ばれ、人々が様々な苦難から解放される年であったことが記されています。レビ記 25章 8節以下に次のような記述があります。「あなたは安息の年を7回、すなわち7年を7度数えなさい。7を7倍した年は49年である。その年の第7の月の10日の贖罪日に、雄羊の角笛を鳴り響かせる。あなたたちは国中に角笛を吹き鳴らして、この50年目の年を聖別し、全住民に解放の宣言をする。それが、ヨベルの年である。」「ヨベル」とは、安息日の始まりと終わりを知らせるために吹き鳴らす「雄羊の角笛」のことです。ヨベルの年は農閑期で耕作地を休ませました。奴隷はすべて解放され、家族のもとに帰ることができました。借金のある人は、その借金が帳消しになりました。
 現在、世界には80億に迫る人々が暮らしています。私たちは戦争、環境破壊、感染症、貧困、飢餓、人権侵害など様々な課題に直面しています。多くの人々が「ヨベルの年」を必要としています。アジア学院では次の50年に向けて、「土からの平和」、「フードライフ」、「気候正義と気候変動対策」、「教育」、「組織」の5つの分野からのビジョンを掲げています。「ヨベルの年」を起点として「農村の未来のために共に学ぶ」働きを進めて行きます。アジア学院の新たな歩みへのご協力とご支援を引き続きお願いいたします。

アジア学院50周年に向けての方針

農村の未来のために共に学ぶ

アジア学院校長 荒川朋子

 

アジア学院は2023年で50周年を迎えます。これまでの50年を祝い、次の50年に向かうために、学院内では日々新たな歩みを始めています。

 アジア学院のこれまでの50年間の歩みを振り返るとき、私たちは感謝と謙遜の念に満たされます。「持続可能な農業と生き方を身に着けた農村指導者たちの育成を通じて、健全な環境を持ち公正かつ平和な世界を構築する」という学院の使命に導かれて歩みを進める中で、世界中の数えきれない農村コミュニティを力づけてきました。これは多くの方々の信頼と参加がなければ成しえなかったことです。このことを覚えて、「共に生きるために」の精神のもと、アジア学院ファミリーの皆様と共に、この時を喜び祝いたいと思います。

 50周年にあたり、私たちは学院の使命を改めて確認し、農村の未来のために共に学ぶことに力を尽くします。私たちが目指す未来とは、人と土とが互いを大切にする未来です。このために、私たちは環境への意識、 フードライフ、サーバントリーダーシップ、自己の気づき、そして霊性を中心に据えた教育プログラムを通じて、学びのコミュニティを広げていきたいと考えます。これらのプログラムの価値観と技術は学ぶ人々にとって大きな気づきとなり、次世代のための建設的な行動を起こしていくきっかけになるでしょう。

 私たちは、アジア学院を組織として強くしていくにあたり、学院キャンパスのコミュニティから得られる学びを理解し、利用し、分かち合うことに重点的に取り組みます。この「ホール・キャンパス・アプローチ」では、フードライフ、教育、気候正義と気候変動対策、組織のレジリエンス (回復力) への総合的な取り組みを通じて、「土からの平和」をより深め、また伝えていくことを目指します。

 

ANNUAL schedule

Feb 16th

Kick off

Open up the annual program of 50th anniversary year

Feb 16th

“Sustainable Campus Project” (targeting graduates)

Integration of ARI resources collaborated with ARI Graduates, youth, and organizations.

Sep 16th

Foundation Day

Get together both on campus and online to celebrate the 50th anniversary

Twice a month whole year

Graduate Reunion

Have online reunion for the graduate each year

50周年記念プロジェクト 

1. 「気候正義と気候変動対策」分野 

 

1) 太陽光発電の充電装置導入

2) 全ての建物の蛍光灯をLED化

3) 農業機械の再生可能エネルギーへのシフト

4) 燃費効率のよいマイクロバスへの更新

5) オフグリッドハウス 

6) 資源管理の一環として女子寮周りの排水改善工事 

 

2. 「教育」分野

ESD(持続可能な開発のための教育)関連のプログラムの深化と開発

 

3. 50周年記念出版物・ビデオ制作

  1) 髙見敏弘著 『土とともに生きる』の英語翻訳本 

2) アジア学院英語俳句絵本 “Food for All Our Tomorrows”  

3) アジア学院ジャーナル「euodoō」50周年特別号「アジア学院のカリキュラムの変遷と将来」に関する執筆

    4) 記念ビデオ制作

 

Awards and History

1973

アジア学院創設

栃木県知事より、「淳学校法人アジア学院」寄附行為及び「東南アジア農村指導者養成所」開設の認可を取得。

先立つ1972年9月16日「アジア学院創設発起人会」を組織し、日本キリスト教会館 (東京) にて初会合を持つ。(以後「9月16日」がアジア学院創立記念日となる)

西日本研修旅行

農家や学校、農業関連産業諸施設、家内工業施設、試験場、研究機関、工場、教会ほかの宗教団体を訪問・見学する。

1974

有機農業をはじめる

有機農業による野菜・作物栽培を開始

1975

はじめての女子学生入学

女子寮完成 (10室、20人収容)

1976

はじめてのアフリカ人学生入学

世界教会協議会 (WCC) の奨学金支援を受け、初めてのアフリカ人学生 (ナイジェリアとガーナから) が入学

1977

男子寮建築

男子寮完成

1978

専門学校として認可が下りる

「東南アジア農村指導者養成所」は名称を変更し「アジア農村指導者養成専門学校」となる。

1980

北日本研修旅行 (~1992)

北日本研修旅行始まる (毎年10日間か2週間弱の日程で1992年まで継続)

1981

AFARI (American Friends of ARI) 発足

北米アジア学院後援会「アメリカン・フレンズ・オブ・ARI (AFARI)」発足。

FOODLIFE (フードライフ) がカリキュラムの中心になる

1982

第1回アジアセミナーワークキャンプ開催

アジア学院主催の第1回アジアセミナー・ワークキャンプを開催。主題「共に生きるために~食べ物を考える」、26人が参加。

AFARI (American Friends of ARI) 発足

北米アジア学院後援会「アメリカン・フレンズ・オブ・ARI (AFARI)」発足。

 

 

1983

食堂焼失

食堂棟全焼(原因不明)。

創立10周年 "HARVEST"

十周年記念式典を挙行。卒業生2名を含む多数の来賓が海外からも参列。
卒業生の活動記録集『Harvest』を出版。

インド卒業生ワークショップ

インド卒業生ワークショップを開催し、研修プログラムの評価等を行う。この年以降、各国で同趣旨のワークショップを開催。

1984

卒業生を訪ねる旅

第1回(2月)及び第2回(11月)「卒業生を訪ねる旅」をタイにて実施。
1987年以降、アジア各国のみならず、アフリカ諸国も訪問。現地同窓会の協力を得ながら、ほぼ年1回のペースで実施。2012年の「旅」は第29回目を数える。

新食堂棟コイノニア建築

新食堂棟(「コイノニア・ ハウス」)奉献式。

食堂焼失

準学校法人アジア学院東南アジア農村指導者養成所を栃木県西那須野町(現那須塩原市)に設立。

 

1985

足尾銅山研修をカリキュラムに組み込む

田中正造大学(事務局長坂原辰男)を訪問。足尾銅山鉱毒問題研修が始まる(現在も継続中)。

1986

山形研修旅行をカリキュラムに組み込む

山形県戸沢村より学生が招待され、交流が始まる(現在も継続中)

1987

RC米山の奨学金がはじまる (~2013)

​​ロータリー米山記念奨学会より、7ヶ国8名の学生が奨学金​を​受け​。この年以降2013年度までに29ヶ国計212名が同奨学会から支援を受けている)。

1988

ARWAの奨学金がはじまる (~2013)

財団法人アジア農村交流協会(田村嘉應専務理事)が設立される。初年度のこの年、4名の学生が奨学金を受ける。2013年度までに計10ヶ国102名の奨学生が支援を受ける。

1989

研究科創設

準学校法人アジア学院東南アジア農村指導者養成所を栃木県西那須野町(現那須塩原市)に設立。

 

那須セミナーハウス建築

学生キリスト教友愛会(SCF) が隣接地に「那須セミナーハウス」を建設。

1990

髙見先生引退

髙見敏弘校長退任。後任にグレッチェン・デブリーズ。

1993

創立20周年

​創立20周年記念式典。20周年記念記録集『共に生きるために』ならびに卒業生活動記録集『Harvest II』(英文)を出版。また東京にて創立20周年を記念してパネル・ディスカッションー卒業生と語り合う集いーを開催。​

キャンパス内学校林

20年目を迎え、農場は適性技術を用いてエネルギーの自給、水の有効利用、キャンパス内の育林への取り組みを開始。養魚プロジェクト始まる。

1995

タイ SAS AGRI セミナー

アジア学院企画の「持続可能な農業セミナー」をタイのチェンマイで開催。タイ、フィリピン、インド、マレーシアの卒業生など25名が参加。同企画第2回を12月に同じくチェンマイで開催。

 

サンタリータトレーニングセンター設立 (~200?)

フィリピンの卒業生数名が所属する聖オーガスティン女子修道会がアジア学院の協力を得てネグロス島にサンタリータ・トレーニングセンターを創設。翌96年から、ネグロス研修(12月に卒業した後、希望者を対象にした現地研修)の拠点として、また、97年からは高校生ワークキャンプの場としても活用されることに

1996

日本人学生受け入れ開始

日本人研究科生(Graduate Intern: GI)制度始まる。96年度卒業生1名が入学。

2000

South India MicCeniam Conference 平和会議

南アジア卒業生のミレニアム・カンファレンス「平和会議」がインド、ケララ州で開催される(庭野平和財団助成プロジェクト)。

2002

マナハウス設立

30周年記念事業として進められていた食品加工棟「マナ・ハウス」が完成(合同メソジスト教会(UMC)支援プロジェクト)。

 

2003

創立30周年

30周年記念シンポジウム、「飢えからの開放〜有機農業の課題と展望」開催。

2006

天皇訪問

天皇皇后両陛下来校

2007

Peace from the Soil I

ユネスコ・アジア文化センター国際交流相互理解事業として、平和シンポジウム「土からの平和」を学院で開催。

2008

国内事業課 (FURA: Fund Raising Senction) 編成

2009

Peace from the Soil II

平和シンポジウム「土からの平和 II」を開催。後援会主催チャリティーコンサートを開催。明治学院白金チャペルにて。

Livestock Feed Self-Sufficiency Challenge

2010

卒業生1,000人を越す

2011

東日本大震災被災

3月11日午後2時46分、東日本大震災発生。
那須塩原市での震度は6弱。本館、コイノニアハウス、女子寮、男子寮などに多大な被害が発生。
キャンパス内は停電し、水道管破裂のため断水。学生はすでに前年の12月に全員卒業・帰国しており、この日キャンパスにいたのは職員とボランティアなど30名。12日、学院緊急事務所を隣接の那須セミナーハウスに設置し業務に当たる
14日、福島第一原発での水素爆発によるヨウ素、セシウムを学院内でも観測。
18日、『アジアの土』号外を発行し、被害状況の報告と緊急復旧活動のため目標額500万円の募金を訴える。
31日、2011年度研修の実施場所に関し、東京近郊にある農村伝道神学校(農伝)の乗務理事会に対し、3ヶ月間以内の一時避難の形で、農伝施設を借りたい旨正式に要請。1週間後の4月6日、農伝は快く受け入れを表明。

アジア学院復興プロジェクト (~2015)

3年前に開始した「40周年記念募金」を打ち切り、新たに12月から、「災害復興募金」(目標額5億3千万円)の実施を理事会で決議。

2012

ベクレルセンター創設

日本キリスト教協議会(NCC)​エキュメニカル震災対策室(JEDRO)から放射能測定器の寄贈を受け、「アジア学院ベクレルセンター」を那須セミナーハウスに開設。一般向け食品放射能計測サービスを開始。運営には那須野ヶ原の放射能汚染を考える住民の会(NRARP)会員が全面的に協力。

「新コイノニア棟・教室棟奉献式〜故丹羽章前理事長を覚えて」を挙行。

ファームショップ・コイノニア・管理棟再建

2013

創立40周年

男子寮再建

2014

新チャペル (オイコスチャペル) 建設

Fetzer Study on ARI Program

2015

Graduate Impact Study "Rural Leaders"

2016

"Euodoô" 創刊

2018

髙見先生逝去

"Heartbeat of Takami" 刊行

Graduate Outreach セクション創設

2019

International Conference of ARI Graduates (Indonesia)

コロナ発生

2020

コロナ感染拡大

2021

No Overseas Participants

2022

Full Class Resumes

2023

創立50周年

Awards

1989

国際交流基金地域交流賞

第5回国際交流基金地域交流賞受賞。

 

1988

外務大臣表彰

アジア学院、国際交流の推進尽力により外務大臣表彰を受ける。

1996

マグサイサイ国際理解賞

髙見敏弘、マグサイサイ国際理解賞を受賞。

1998

経済同友会社会貢献活動特別賞

栃木県経済同友会社会貢献活動特別賞受賞

2001

毎日国際交流賞

第13回毎日国際交流賞受賞。

 

2006

井植記念アジア太平洋文化賞

第5回井植記念アジア太平洋文化賞受賞

 

2008

エキュメニカル功労賞受賞

エキュメニカル功労賞受賞

 

2009

朝日社会福祉賞

朝日社会福祉賞受賞

 

2019

テキサスキリスト教大学グローバル・イノベーター賞

 

2019

公益財団法人かめのり財団第12回かめのり賞人材育成部門受賞

 

 


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the Asian Rural Institute

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