
アジア学院は今年、創立50周年を迎えます。アジア学院を創立した高見敏弘先生、土台を築き上げられた多くの先達の方々、その願いを受け継ぎ、今日までご尽力、ご支援をしていただいた関係者の皆様に深い敬意を表し、感謝する次第です。海外に住む卒業生共々、これまでの50年を皆様と共に喜び、祝いたいと思います。
旧約聖書には50年が「ヨベルの年」(Year of Jubilee) と呼ばれ、人々が様々な苦難から解放される年であったことが記されています。レビ記 25章 8節以下に次のような記述があります。「あなたは安息の年を7回、すなわち7年を7度数えなさい。7を7倍した年は49年である。その年の第7の月の10日の贖罪日に、雄羊の角笛を鳴り響かせる。あなたたちは国中に角笛を吹き鳴らして、この50年目の年を聖別し、全住民に解放の宣言をする。それが、ヨベルの年である。」「ヨベル」とは、安息日の始まりと終わりを知らせるために吹き鳴らす「雄羊の角笛」のことです。ヨベルの年は農閑期で耕作地を休ませました。奴隷はすべて解放され、家族のもとに帰ることができました。借金のある人は、その借金が帳消しになりました。
現在、世界には80億に迫る人々が暮らしています。私たちは戦争、環境破壊、感染症、貧困、飢餓、人権侵害など様々な課題に直面しています。多くの人々が「ヨベルの年」を必要としています。アジア学院では次の50年に向けて、「土からの平和」、「フードライフ」、「気候正義と気候変動対策」、「教育」、「組織」の5つの分野からのビジョンを掲げています。「ヨベルの年」を起点として「農村の未来のために共に学ぶ」働きを進めて行きます。アジア学院の新たな歩みへのご協力とご支援を引き続きお願いいたします。